初めての資産運用!初心者におすすめの投資は?
2021.10.26

初めての資産運用!初心者におすすめの投資は?

お金を増やすために、資産運用を始めたい! そう考える方は多いでしょう。しかし同時に「どうやって運用するのがいいかわからない」という声もよく耳にします。
そこで今回は、初心者の方でも迷わず資産運用ができるよう、資産運用の基本の考え方をご紹介。NISAやiDeCoといった、資産運用で活用したいおすすめの制度もまとめて解説します。

資産運用に欠かせない「リスク」の考え方

資産運用とは、預貯金・株式・投資信託・債券などの金融商品を利用して、お金を効率よく増やしていくことです。投資とほぼ同じ意味で用いられます。

かつて日本では、銀行にお金を預けさえすれば、年数%の利息が受け取れて堅実に増やせる時代がありました。しかし、本稿執筆時点(2021年7月21日)の大手銀行の普通預金金利はわずかに0.001%。100万円を1年間預けても、1年で10円(税引後で8円)しか増えない計算です。これでは、預金でお金を増やすことはほぼ不可能です。
しかも、金利よりも物価の上昇率が高ければ、同じ金額で買えるものが減ってしまうことになります。お金を預けておいても、目減りする可能性があるのです。

こうしたなかでお金を増やすためには、預貯金ではない、ほかの金融商品を利用して投資をする必要があるのです。

ただ、投資にはリスクがあります。投資の世界では、リスクは「危険性」という意味ではなく、「投資の結果(リターン)のブレ幅」という意味があります。お金が増えたり減ったりする可能性、といってもいいでしょう。

リスクとリターンには、トレードオフ(比例)の関係があります。
たとえば、銀行の預金は1,000万円とその利息まで元本が保証されています。しかし、減らない代わりに大きく増えることもありません。預金のリスクは極めて低いのです。
それに対して、株・投資信託・債券などは、銀行の預金よりもリスクの高い金融商品です。投資をすれば、利益が得られるかもしれませんが、損失を被るかもしれません。とはいえ、初心者の方がこれから自分でお金を増やしていきたいなら、リスクある投資を活用することが必要なのです。

長期・積立・分散投資でお金は堅実に増やせる

そうはいっても、初心者だけでなく多くの方がお金を増やすためにした投資で、かえってお金を減らすのは嫌ですよね。

そこで、これから初めて投資をする方におすすめなのが、長期・積立・分散投資を行うことです。長期・積立・分散投資は、リスクを抑えながらリターンを得ることを目指す、投資の王道とも呼ばれる方法です。

「長期」は、長い時間をかけて投資を行うことです。短期間の投資は、タイミングを狙う方法なので、どうしてもリスクが大きくなってしまいます。しかし、数十年という長い期間で投資することで、リスクを抑えることができるうえ、利息が次の利息を生み出す複利効果も期待できます。

「積立」は、一定額ずつコツコツと投資することです。毎日・毎週・毎月など、定期的に淡々と投資すると、価格が高いときには少なく、安いときには多く買うことができます。こうすることで、平均の購入単価を下げられます。

「分散」は、投資先や購入タイミングをわけることです。ひとつの投資先だけに集中してしまうと、その投資先にもしものことがあった場合に、資産が大きく減ってしまいます。複数の投資先にお金を分散させれば、そのうちのどれかが値下がりしても損失は大きくなりません。そのうえ、ほかの資産の値上がりで損失をカバーできる可能性もあります。

金融庁の試算によると、2001年から2020年までの20年間、毎月1万円ずつさまざまな国の株式に投資した場合、元本の240万円が624万円になったとのことです。長期・積立・分散投資によって、お金が堅実に増やせています。

NISA・iDeCoが注目されているわけ

長期・積立・分散投資は、少しでも有利なところで始めるのがおすすめです。具体的には、NISA(ニーサ・少額投資非課税制度)とiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)があります。初心者の方はまずはNISAとiDeCoから始めたいところです。

利益が非課税にできるNISA

NISAは、投資の利益にかかる税金をゼロにできる制度です。投資で得られた利益には通常、20.315%の税金がかかります。しかし、NISAを使った投資ならば、この税金がゼロにできます。仮に100万円の利益があったとき、本来は約20万円が税金として引かれてしまいますが、NISA口座ならば100万円が丸ごと受け取れます。税金がかからない分、お金をより効率よく増やせます。また、利益を再度投資に回すことで複利効果も得られます。

NISAには、一般NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAの3種類があります。

【3種類あるNISAの特徴】

一般NISA つみたてNISA ジュニアNISA
利用できる人 日本に住む20歳以上
(年齢上限なし)
日本に住む20歳以上
(年齢上限なし)
日本に住む
0歳~19歳
新規に投資できる期間 2023年まで
※2024年から「新NISA」(仮)として2028年までに5年間延長
20年間(2018年~2037年)
※2042年までに5年間延長
2023年まで
※2023年で制度終了
非課税となる期間 5年間 投資した年から最長20年間 投資した年から最長5年間
年間投資上限額 120万円
※2024年から122万円まで非課税で投資可能
40万円 80万円
投資対象商品 上場株式・ETF・REIT・投資信託
※2024年からつみたてNISAと同様の投資ができる1階部分(年20万円)と、株式等に投資できる2階部分(年102万円)に分かれる
金融庁が定めた基準を満たす
投資信託・ETF
上場株式・ETF・REIT・投資信託
投資方法 一括買付、積み立て 積み立てのみ 一括買付、積み立て
資産の引き出し いつまでも引き出せる いつまでも引き出せる 2023年までに本人が18歳になるまで引き出し不可。
2024年以降はいつまでも引き出せる

※印は2024年からの変更内容(予定)

それぞれ、利用できる人や非課税になる期間・金額、投資対象商品などが異なります。一般NISAとジュニアNISAでは株や投資信託など、つみたてNISAでは金融庁の定める基準を満たした投資信託などが購入できます。

少額からスタートできる点も特徴です。たとえばつみたてNISAの場合、インターネット上で取引を行うネット証券であれば毎月100円から投資できます。

ただし、NISAの口座は1人1口座しか持てないルールがあり、どれを使うかを選ぶ必要があります(年単位で口座の種類を変更することは可能です)。

NISAよりも税金を安くできるiDeCo

iDeCoは、自分で毎月一定の掛金を支払って定期預金・保険・投資信託で運用し、その成果を60歳以降に受け取る制度です。運用によってお金が増えていれば、その分老後資金をたくさん受け取れます。

iDeCoでもNISA同様、運用で得られた利益が非課税にできます。そのうえ、iDeCoでは支払った掛金が全額所得控除できるため、毎年の所得税や住民税を安くできます。さらに、年金を受け取るときにも税金の優遇が受けられます。

iDeCoは月額5,000円からスタートできます。掛金の上限は、国民年金の種類や企業年金の有無などで変わります。仮に転職・退職・結婚などで国民年金の種類が変わったとしても、運用した資産を持ち運んで運用を続けられるため、老後資金を確実に用意できます。

iDeCoも、1人1口座しか開設できません。しかし、NISAと併用することはできます。原則60歳まで引き出せないことがしばしばデメリットだといわれますが、だからこそ老後資金を貯めるのに向いているといえます。

初めての資産運用、どうするのがお得?

ここまで、長期・積立・分散投資のメリットと、NISA・iDeCoの概要をお話ししてきました。これから初めての資産運用を行うのであれば、つみたてNISAとiDeCoで投資信託を購入するのがおすすめです。

長期・積立・分散投資の効果を高めるには、できるだけ長い期間コツコツと取り組めることが重要です。つみたてNISAは最長で20年間、iDeCoは60歳になるまで(2022年5月以降は65歳になるまで)お金を出すことができます。つまり、長期間税金を安くできるのです。

また、投資信託は投資家から集めたお金を運用のプロ(ファンドマネージャー)が株・不動産・債券などに投資してくれる商品です。それぞれの投資信託はたくさんの資産に投資していますので、1本買うだけで分散投資が実現できます。

つみたてNISAやiDeCoは、証券会社や銀行でスタートできます。非課税になるお得な制度をできるだけ使い切り、長期・積立・分散投資を行うことで、お金は堅実に増やせるでしょう。
これから投資を始めたいという初心者の皆様、お金を増やす資産運用、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

頼藤 太希

頼藤 太希(よりふじ たいき)

経済ジャーナリスト
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。早稲田大学オープンカレッジ講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し、現職。WEBメディア「Mocha」やYouTub「Money&YouTV」を運営。『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)など著書累計100万部超。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。

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